奥野八十八の建築と意見

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2013年 06月 11日

ターミナル

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終着駅って良いですよね。

写真は先日たまたま立ち寄った、叡電の八瀬駅。
正確には「八瀬比叡山口」駅(おお、そんな名前になっていたのね)。
かつて「八瀬遊園」駅と呼ばれていたころは、まだ多少の賑わいがあったように記憶していますが(それでもちょっと物悲しい感じがあって、それがまたなんとも良かった)、今は訪れる人も少なく、ひっそりとした感じです。

とかいうなんちゃって紀行文を書きたいわけではなく、駅舎ですよ、駅舎。

この駅舎、2本の線路を跨ぐ中央のアーチは鉄骨量を減らすべく華奢な部材でトラスが組んでありますが、その下弦がふわっとアールを描いて柱と接してるあたり、かなり可愛らしくて良いんです。

で、その大きなアーチにバットレスが取り付いているわけですが、そこはホームになっているので、やや低くても問題ないと。
中央のアーチとバットレスの落差を活かした簡素なハイサイドライトもとても素敵。

実はこれってゴシックなんかの教会堂の構造形式をすごーく簡単にしたものと言えるわけですが、構造形式と機能が無理なく一致しているだけじゃなくって、その空間がターミナルに祝祭性を与えてるってところが素晴らしいと思うわけですよ(あくまでも個人の感想です)。

阪急の電車が梅田駅に滑り込む感じも悪くはないんですが、あそこは線路の数が多すぎて空間が間延びしちゃって、せっかくのターミナル感が薄れているのが惜しいです。
宝塚もターミナルですが、もうちょっと頑張れたんじゃないか。
もっと言うと、京阪の出町柳と淀屋橋という両ターミナル、近年できた中之島駅なんかもそうですが、地下になっちゃったらもうダメですね(何度も言いますがあくまでも個人の感想です)。
地下鉄との接続とか、スムーズでいいんですけど。

話がそれましたが、もうちょっと、これは良いと思えるような終着駅が増えるといいのになあと思います。
そういえば鞍馬駅ってどんな感じだったかしら?
今抱えている仕事が一段落したら、久しぶりにひとっ風呂浴びに行ってこようかなあ。
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by okuno88 | 2013-06-11 19:35 | 街歩き
2013年 06月 07日

納まり

「鶴見の家Ⅱ」の実施設計も終盤戦。

気になったまま置いてあった納まりをひとつひとつ決めていく作業が続きます。
つい、「ディテールに神が宿る」んだったら、ここはひとつ神様のお力でなんかこう適当にピシッと納まって、しかも漏らない、みたいにならんもんですかねえ、と不埒なことを考えてしまいます。

というのはまあ冗談で、こりこりとスケッチを繰り返しながら、いろんな要素同士の関係が決まっていくのは、何かが「解けた」感じがして、わりと好きです。

こりこりと、で思い出しましたが、だいたいそういうときには神は「沈黙」される、というのが狐狸庵先生の教えでしたっけ。

あ、「沈黙」といえば、ルイス・カーン先生のありがたいお言葉を連想してしまったりするわけですが、そんなとりとめのないことをつらつら書いているヒマがあったら解ききれてない納まりを考えないといけません。

というわけで、今日のところはこのへんで。
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by okuno88 | 2013-06-07 17:50 | ただいま設計中