奥野八十八の建築と意見

okuno88.exblog.jp
ブログトップ
2013年 03月 28日

正倉院改修現場の見学

少し時間が経ってしまいましたが、先週の日曜に現在改修工事中の正倉院の現場見学に行ってきました。

事前に往復はがきで見学申し込みをするのですが、申し込み多数で抽選となったようです。
幸運にも当選したので、いそいそと春の奈良へお出かけしてきました。
もう、見所満載。
申し込み多数なのも頷けます。

まず感じたのが、工事用の仮設のかっこよさ。
補修中の土塀を守る仮設屋根。
中塗りもあらわになり、どっしりとした印象の土壁に対して、繊細な単管のリズムと軽快なテント屋根。

e0317421_9525566.jpg


次は正倉全体に架かる素屋根の架構に取り付いた仮設のスロープ。
重厚なH鋼を横切る簡素な木製スロープがたまりませんね(笑)。

e0317421_956281.jpg


そしてメインの正倉。
こういう機会でないと、ここまで近くで見ることはできません。
ありがたいことです。

e0317421_1081098.jpg


特徴的なのはやはりこの積層の壁面を構成する部材の断面形状。
これまでそんなことを考えもしませんでしたが、正三角形断面って1本の丸太から効率よく部材を切り出すための合理的な断面形状なんでしょうね。
今のように工具類が揃ってなかった時代に四角い材料を切り出すのはなかなか手間のかかることですし、なにより丸から四角を切り出せば、無駄がたくさん出てしまいます。
(もちろん垂木等の小さい断面の材料として利用可能とは思いますが。)

そして圧巻はこの屋根。

e0317421_10103766.jpg


e0317421_10105721.jpg


職人さんの手計算の痕跡を発見。
131.29÷131=1.00221374
コンマ4桁まで丸で囲ってありますから、それくらいの精度で考えておられるようですね。
いやー、すごいです。

とまあこんな調子で、大人の遠足を堪能しました。
[PR]

by okuno88 | 2013-03-28 10:17 | 街歩き


<< 灯りのデザイン      またまた構造調査 >>